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「文学フリマ福岡の作り方」番外① 企画書(1) 文学フリマ事務局宛1 参加者と挨拶回りについて

文フリ福岡の作り方 企画書

企画書を書いていく上で「実現可能性」は結構大事だと思います。
そして、この実現可能性は同人誌即売会では「どれだけ人が来るか」がキモです。
特に文フリでは一般来場者の方からはお金を取りません。
そこで「出店者」がどれだけ来てくれるかが重要になってきます。
企画書にも30サークル位は来てくれるだろう、と見込んでいることが書かれています。

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これは「福岡ポエイチ」の参加サークル数を参考にしています*1

この参加サークル数から逆算して「福岡国際会議場」は会場候補からおろしました。
しかし、実は30サークルだけではダメなのです。
主に2つの理由です。

1つ目は「継続性」です。
企画書の「動機・目的」の最後を見てみましょう。

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ここではイベントの「継続性」を重視しています。
この継続性を考えていく上で「資金力」は重要になってきます。
例えば、代表森元がいつまでも文フリ福岡の代表をやっているとは限りません。
キャリア、介護、疾病など様々な事情が発生するでしょう。
誰かが引き継がなければならない状況はいくらでもあります。
この時に「リスクを減らしておく」というのは、先行者の役割です。

もう1つは前回も書きましたが「目的」をあんまり達成できないからです。
それは前回お示ししたところに漠然とですが書かれています。

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そうです。「老若男女の交流」が重要なのです。
交流の在り方は色々です。
ただ、ここには「文学フリマの看板を利用する」と書いてあります。
できるだけ多くの人、多様な人同士の交流を目指しているのです*2

「30サークルではダメな理由」は「継続性」と「多様性」にあります。
どうにかして、この参加サークル数を増やさなければならないのです。

そのために出てくるのが「挨拶回り」です。企画書の該当部分を示します。

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今読んでみると、色々失礼なことがありますね。
当時は、古賀琢磨は今よりも更に文芸に蒙かったのです。
反省して、今となってはもう少しまともなリストを作成しています*3

話を戻します。
「多くの人に文フリ福岡に来てもらう」ために挨拶回りをすることにしました。

ではこの挨拶回り先を選ぶ際に何を気にしたのか。
それは「普通は来てくれない人」を呼ぶことです。
伝統的な文芸同人誌や研究者を引っ張り出したい、と言い換えても良いでしょう。
これは「ちょっと今まで関わったことのない人と関われる場」を作るためです。
単に「お金を稼いで継続性を上げる」だけなら、別のところにコストをかけます。
福岡の出店者だけで100サークルを目指すためのやり方もあるでしょう。
しかし、今回はそういったことはあまり考えないことにしました。
福岡からの出店者が50サークルに到達すれば十分でしょう*4
同じ苦労をするなら、多様性を高めつつ、一定の継続性を維持することにしたのです*5

このような発想で企画書の「参加者見込み」と「挨拶回り」の項目が書かれました。
やっぱり、この程度なんですよ。文フリ福岡を開催するための企画書なんて。
本当に誰にでも書けます。
まあ、目的部分が大変だとは思いますけどね〜。
そこは僕の分担分ではないので、よく分かりません!!

 

……ところで、福岡で大塚英志不良債権としての『文学』」に言われているような場作りをしたいとは思っています。
それは

それは例えば松本徹氏の時評で扱われる無数の同人誌に混じって柄谷行人氏が「トランスクリティーク」を手売りし、その隣で吉本隆明氏が「試行」バックナンバーを叩き売りし、あるいは高橋源一郎氏が「官能小説家無修版」(なんてあるのかどうかも知りませんが)をこそこそ売っているような「場」です。

ということなのですが……。うまくやれる方法が未だに考えつきません。
どなたかアイデアのある方がいらっしゃればご助言が欲しいところです。 

(文責・副代表)

*1:後にご挨拶に行った際に、主催者の方たちから話を伺いましたが、福岡ポエイチは2日開催で50サークル程度が参加しているそうで、予想通りでした

*2:ぶっちゃけた話、福岡ポエイチさんとは違う場作りをしようとしています。文芸愛好家のネットワークの濃密さについてはポエイチさんにお任せしよう、ネットワークの量についてはこちらが引き受けよう、という共存共栄の発想があります。文フリ福岡でできた新たなネットワークをもとに、ポエイチさんのところに同人誌を出していただき、絆を深めて頂く、というのが一つのモデルです。福岡はポエイチさんのお陰で全てを文フリ福岡が担わなくても文芸を盛り上げやすい状況があります

*3:サークル候補とか文学館とかの辺りを見て、分かる人はわかってください。それに「文芸同人誌案内」や「ブックオカ」についての記述がないとかもひどいもんです。ただ、このくらい「右も左も分からない人」でも、イベント開催自体はできます。逆に言えば、よくわかっている人であれば、もっと上手くできるはずです。お手伝いしてくれる大人がいれば、文学を愛している高校生とかでもできるでしょう。

*4:遠征してくださる方たちがいることを見込んでいますので、100サークルに到達すると思っています

*5:僕自身は文フリに行ったことがなかったので、当時森元から聞いた話を元にして考えています。森元によれば、文フリでは若い書き手が多く、いわゆる「伝統的な同人誌」はあまり出店されていないとのことで。だったら、文フリ福岡では「福岡の伝統的な同人誌」にも来て頂き、様々な世代、様々な地域の書き手が揃い、互いに切磋琢磨するきっかけ作りの場になればと考えていました