「文フリ福岡の作り方」② イベントの仲間づくり(2) 古賀琢磨、その参加の経緯

今回は「仲間づくり事例編」です。が、勧誘される人物の紹介をしたいと思います。

古賀琢磨:33歳、九州大学大学院比較社会文化学府の博士課程に所属している学生。三十路に至ってもふらふらしていて、基本的に暇そうです。専門は社会学と言っていますが、大学院生の自己紹介なんてものは名乗ったもんがちで、相当胡乱な奴もいます。彼はその代表例のような男です。

ですが、NPO法人ドネルモという団体が、法人成りするその前の任意団体時代に主催イベントを色々と手がけたり、論文のためにインタビュー調査をしているおかげでおたく友達が結構いたりします。そこで代表森元としては「この手のイベントをやるなら使える」と考えたのかもしれません。どうも同人誌即売会で評論系サークルとかに寄稿したりしてるっぽいってのも、彼が文フリ福岡に関わる上での擁護ポイントになるかもしれません。

なんでこんなのを森元が誘おうと思ったのか、その辺りの事情は副代表の側からは怖くて聞けませんが「とりあえず、声かけてみれば良いか。使えれば良いし、使えなくても別に構わないだろう」くらいのものだったかもしれません。

さて、本題です。実際にどんなシチュエーションで勧誘が行われたかをお話しましょう。先ほど名前を出しましたNPO法人ドネルモが福岡市と協働でやっている「地域デザインの学校」というイベントがあります。森元も古賀も二人ともこのイベントのお手伝いをしていました。その片付けの最中、「古賀さん、文フリ、福岡でやりませんか?文フリって今は大阪とかでもやってるし、これから金沢でもやるらしいんですよ。この前、文フリの飲み会のときに福岡でもやりたいって手をあげちゃったんですよね」と誘ったのです。

特に「文フリとは何か」とか「どんなことをして欲しい」とかはなしです。結構、凄い勧誘方法ですね。普通は「どんなことをして欲しいのか」とかまで含めて話をするものですし、ちょっと場を変えて話をするものです。

お片付けの最中ですので、古賀琢磨、多分、机の上のペットボトルとかをゴミ袋に捨てながら話を聞いていました。で、「森元さんには昔イベント手伝いまくってもらったしな。ここらで恩返しをしておかなきゃな」くらいのことしか考えないままに「いいよ!」と返答しました。そもそもこの男、文フリには一度も行ったことがありません。色々あって行くことができずにいました。第一回とかなんとか時間を作れば行けてたはずです。ですからイメージとしては「同人誌即売会と福岡ポエイチを足して2で割ったようなものだろう」くらいなものです。でもそうです。その程度の薄いやつです。

大体、こんなプロセスで仲間が一人増えました。仲間づくりはとても大事です。でも深く考えるよりも適当に誘っちゃった方が良いこともあります。ただ、この古賀琢磨が文フリ福岡にどれだけ貢献できるかは未知数です。どうも「<文フリ>という看板を使って、福岡をもっとこんな感じにしたい」とか考えている節がかなりあります。いきなり一枚岩ではなくなってしまった文フリ福岡の運命やいかに、というところです。

  文フリ福岡の仲間たちの紹介はまだまだありますが、これから不定期に紹介していきたいと思います。次回からは、一旦、時計の針を進めて、文フリ福岡の第一回会議の模様を少しずつお伝えしていきます。

今回の教訓

仲間作りは深く考えずにやってもうまくいくことがある。案ずるより産むが易しだ!

 

(文責・副代表)

 

 

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