イベントでは「どんな人が来るのか」は重要な要素です。今回の場合、一般来場者についても考えなければなりませんが、そもそも同人誌展示即売会では出店者が集まらないことにはお話になりません。そこで「どんな人たちが来てくれるだろうか」、「どんな人たちに声をかけていくのか」について話し合いをしました。応募はかなり先になるので気が早いとも言えますが、ある程度見込みが立たないとイベントを継続していけるかどうか分かりません。
このとき軸となっていたのは出展者の「生活圏」「属性」でした。
まず生活圏ですが、どの位の範囲で「文フリ福岡」に来てくれるかを検討しました。全国なのか、九州・中国地方西部なのか、北部九州地方なのか、福岡県なのか、福岡市なのか。ひとまずのところ福岡県に限って考えることにしました。広くなりすぎると想像できない要素が入り込んでしまいますし、逆に狭くなりすぎるといつまでたっても大きな話にできなくなってしまうからです。
そして、もう一つの「属性」ですが、その人達の住所や職業などではなく、かなりいい加減なものです。大雑把に「どんな人だったら文フリ福岡に関心を持ってくれるだろうか」という程度のものです。実際に可能性があるという見込みは
(1)文学館と関わりがあるような伝統的な文芸同人誌の書き手さん
(2)大学院にいるような評論に関心のある学生さん
(3)文芸部所属の学生さん
(4)そして福岡ポエイチや福岡ポエトリーに集っているような作家さん
これらの人たちが来てくれるのではないだろうかと想定しました。ただし、「何もしなくても来てくれる」という甘い考えでは来てくれないだろう、あくまで「声をかけていろんな人達にお願いすれば来てくれるかもしれない」人たちだと考えておこうという結論に至りました。
これらを踏まえて、開催にこぎつければ「30〜50サークル」くらいは来てくれるんじゃないかと考えるに至り、ちょっと不安も覚えつつもイベントとしては成立するだろう、と二人とも判断しました。
ただ、50サークルのキャパになると冷泉荘ギャラリーを使うことが難しくなり「結構、お金がかかるよな」と話していた記憶があります。新たな問題が発生したわけです。出店者がどれだけ来てくれるかというお話は、会場をどうするかという問題につながっていくのです。
ところが、ひとまず、過去のおたく系同人誌即売会の事例から古賀琢磨が「都久志会館とかチクモクビルとかならなんとかなるんじゃね?」と言い、適当に流してしまいました。
よくよく考えれば、お金の問題などを無視して、よくもまあ、流してしまえたものだと思います(同人誌即売会の事例を念頭においてはいるので、お金の問題も精査すればなんとかなるだろうとは思っていましたよ)。結構、危うい橋を平然と渡らせようとしますね。
おおよその出展者数が少なすぎることはないだろう、そして、お金の問題もクリアできるんじゃないか、という見込みが出てきたので、森元も元気が出てきます。ここで「どんな人をスタッフとしていったら良いだろうか」と森元は提案します。実はこの段階で手を上げてくれている方は何人かいました。新たな仲間をどうしようかというお話です。出展者だけではなく、スタッフも重要な要素です。以前も書きましたが。
この辺りのお話については、やはり長くなってしまいましたので、次回以降に回していきたいと思います。
今回の教訓
いい加減なやつを仲間にすると、時には元気が出てくることもある
(文責・副代表)