「文フリ福岡の作り方」⑤ 企画書作り(1) 役割分担

どんな企画であれ、最初のうちにある程度作らなければならないものがあります。それは「企画書」と呼ばれるものです。この企画書のための話し合いをしたりすることはありますが(例えば、第二回会議なんてのはその良い例です)、実際に文章にしていく際には、役割分担をしてそれぞれ1人で書かなきゃいけません。

 

代表森元が「文学フリマ事務局に堤出するための企画書を書きます」と副代表にメールをしたのは、第一回会議が終わった後のことでした。自主的に書くことにしたそうです。

実は、森元、文フリ福岡や仕事以外にもNPO法人やボランティア団体に関わっており、結構忙しかったりします。第一回会議の際には、これらの団体に「文フリ福岡で忙しくなるから、手伝えなくなることもあるが良いか」と相談しなければならないのではないかと指摘されていたくらいです。

表向きは「前向きなのは良いことだよね」と森元に言いつつ、副代表、ちょっと悩みました。「森元1人に任せて良いのだろうか」「どこか分担しなきゃいけないな」と思っていたからです。

そこで、スタッフや出店サークルの候補、福岡という地方でのキーパーソン、会場の候補、作業工程の目安みたいなものをリスト化する作業などを引き受ける旨を申し出ました。理念だとかそういうのは代表が「書くべきもの」ですが、ここら辺は誰でも書けるものですから、役割分担としては妥当なんじゃないかと考えたためです。

一見、これらの分担は多そうに見えますが、森元に送ったデータを見てみると、非常に軽い分担でした。翌日にはこれらについてデータを作成し終わっていました*1

イベントをやるにあたって「やらなければならないこと」を誰がどう分担するかということは結構重要なものになります。特に企画書のようなものになると代表に仕事が集中しがちです。代表自身が自ら背負ってしまうこともあるでしょう。そこで、できるだけ他の人たちも積極的に参加していくことをおすすめします。

そして、一度、分担したらそれで終わりというわけではなく、作業中にも役割分担の見直しを適宜行っていった方が良いでしょう。今回の企画書での副代表の役割は代表に比べて非常に「軽い」ものでした。本来であれば、企画書の自分の分担が終わった段階で代表の進捗を聞き、見直しを行うべきだったのです。

この「役割分担、作業遂行、役割分担の見直し」という一連の流れは、ボランティア団体でこそ注意しておかなければならないものです。このことは代表だけではなく、メンバー全員が気にとめていなければならないことです。メンバーの多くは何かしらの「本業」を抱えています*2。そのため誰かに負担が偏っていると、イベントまでの間に辞めてしまったり、燃え尽き症候群が発生したりします。持続可能なイベントのためには役割分担は重要なのです。特に重大な問題は起こらなかったとはいえ、副代表はうまく立ち回れませんでした。皆様がイベントやボランティア活動を行う際には、是非、他山の石としていただきたいです。

 

今回の教訓

市民活動でこそ、みんながお互いの負担について気を配っていく必要がある!

 

(文責・副代表)

 

 

バーンアウトの心理学―燃え尽き症候群とは (セレクション社会心理学)

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*1:この時の企画書については機会があれば皆さんにご披露したいと思います。「この程度でいいのか」とか「副代表、仕事してないな」と笑いながら見ていただきたいです

*2:それは仕事だけではなく、家事育児や勉学、あるいは闘病だったり就職活動だったりするかもしれません。その人にとっての本業とは何かを一義的に決めることは非常に難しいです